身体の部屋

どうした丹野麻美

2008 年 10 月 7 日 火曜日

今までナンバ的に見て素晴らしい走りと思い、応援してきた女子短距離のエース丹野麻美の走りがおかしい。今年は、北京オリンピックの年でもあり、日本選手権から北京と丹野の走りを見てきたが、何か違和感がある。去年までの流れるような滑らかな走りをしていない。
それが、先日の大分の国体での200mの丹野の走りを見て、愕然とした。去年の冬から筋トレを行い、力がついてきたと本人も語っていたが、それが裏目に出ているようである。
丹野の走りから力強さが出てきて、強引になっているように見える。力でスピードを出そうとしている、頑張り感が伝わってくる。丹野のいいところは、頑張らないでスイスイと滑らかにスピードに乗って勝負をすることである。去年の大阪の世界選手権を経験し、外国選手の力に丹野が力で挑もうとしているなら、それは間違いだ。外国選手の力に、力で挑んでも勝てるわけがない。今まで通りの滑らかな走りに磨きをかけて挑まない限り、勝負にならない。
去年までは、丹野はナンバ的に頑張り感を消した走りをしていた。見ている我々にも、頑張って走っているなとは伝わってこなかったし、本人も頑張ってスピードを出していたわけではないだろう。
筋トレとは、局部的に筋肉を強化する。その強化した筋肉を使おうとすれば、全身ではなく局部を強調した動きになってくる。そうすれば、今までの動きのバランスが崩れてくる。そして、頑張るから強引へと動きが変化する。強引にスピードを出そうとするから、身体は余計な動きを生み出しただ力んでいるだけになる。
大分での丹野の走りは、強引に身体を使いもがいているだけでスピードの出ない平凡な走りにしか見えなかった。こんな走りをしていては、丹野は伸びないだろう。丹野にこのアドバイスが届くかどうか解らないが、力強い強引な走りを目指すのではなく、流れるような滑らかな走りを目指すべきだし、それで外国選手と闘ってほしい。局部の筋力に頼るのではなく、全身をいかに合理的に連動させて頑張り感を消した走りをすることだろうと思う。
丹野本人に走っているときの運動感覚について聞いたわけではないので、これはあくまでも私の推測である。一度、丹野本人に運動感覚について、聞いてみたいものである。もし、思い違いをしているようなら、早く気づいて軌道修正したほうがいい。

10月7日 矢野

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