身体の部屋
ナンバ祭りのテーマ
2008 年 10 月 28 日 火曜日 毎月一回、仙川の桐朋学園で行っているナンバ祭りは、いつも同じことを繰り返しているわけではない。
10月のナンバ祭りでは、「運動実感を消していく」というテーマで一貫して行った。この運動実感を消していくということは、現在のスポーツやトレーニングをまったく違った考え方である。運動実感というのは、身体のどこそこを意識するとか、身体のどこに効くように動かすかということである。そうすることが、運動の効率を悪くしたり、怪我や故障に結びついているのではないだろうか。
運動実感というのは、言い換えれば「頑張り感」である。頑張って身体を動かそうとすると、そこにはリキミが生まれてくるし、自然と無理が生じてくる。言わば、努力感の割りに効果が少ないということである。運動を滑らかに行い、効率を上げようと思えば、努力感を消していったほうがいい。そのことが、全身を連動させて動かすことにつながってくる。
上手く動けたときというのは、局部を意識していることはない。自分自身では、なんとなく動いたというときのほうが、力も出ているし速く動けている。頑張って動こうとしたときは、様々なところにブレーキがかかっている。そのことに気がつかなければならない。
だから、トレーニングでも、ここを鍛えたとか効いたというのはどんなものか。全身を使っていれば、効果や疲労感も全身に広がり、心地よさが残るはずである。局部でなく全体ということを考えながらトレーニングしなければならない。そして、満足感や充実感というのは、全身で感じるものである。
上手く努力感を消せているかどうかは、見ている人にも頑張り感が伝わらないようにすることである。見ている人が、軽々と動いていると感じるような動きを目指さなければならない。例えて言えば、イチローの動きである。イチローは、歯を食いしばって頑張って動き手いるようには見えない。イチローのプレーは、軽々と流れるような動きである。それでいて、スピードはあるし力強い。
「頑張って、頑張って」から「ナンバる」に意識を変えて動くようにすること。それは、心の動かし方でも同じことであるし。生き方にしても、頑張りは続かないし破綻するから、ナンバるようにしたほうがいい。
毎回ナンバ祭りでは、違ったテーマで考え動くのでいろんなヒントになると思う。
10月28日 矢野
