矢野先生のコラム
熱帯夜の祭り
2008 年 7 月 26 日 土曜日 毎日、暑い日が続いている。夏は暑いものといってしまえばそれまでだが、それにしても暑い。
先日、昼間は34度以上、夜になっても温度は下がらず熱帯夜。そんな夜、東京大学教育学部付属中等教育学校の体育館に長谷川君やリード君と出向いた。民族歌舞団の「荒馬座」の「楽 明日への息吹」の公演を見るためである。荒馬座のメンバーには、この春から二回ナンバの動きの講習を行った。
民族舞踊は、もともとはナンバの動きで行われていたはずである。しかし、現在の洋服を着て靴を履いてというなかで、ナンバの動きが廃れていっている。荒馬座のメンバーは、日本の伝統芸能を伝えようとして民舞などに取り組んでいる。しかし、動きに関しては、意識してナンバの動きを取り入れなければならないということで、われわれの講習を申し込んできた。
荒馬座の板橋の練習場で、胴上げの仕方や様々な動きに関してナンバ的に指導を行なった。しかし、それが本番の舞台でどのように役に立つのかと思って、公演を見に行った。近所への迷惑を考えて窓を閉め切った体育館で、もちろんエアコンなんかない。サウナ状態のなか荒馬座のメンバーは、全身汗みどろになりながらの熱演であった。
二時間近くにわたる公演を見て、随所に我々が指導したナンバの動きが取り入れられていた。しかし、全体を通してみると、まだまだナンバ的な動きで工夫できるところがある。荒馬座のメンバーが、汗にまみれ日本の伝統芸能を伝えようとしている姿に打たれ、まだまだ協力していかなければと思いを新たにした。
熱帯夜の体育館で、花火や盆踊りと比べると地味な民族舞踊を中心に日本の伝統を伝えようという姿に、暑いなどとは言っていられない。そして、民族舞踊を見、歌を聞いているとワクワクしてくる。自分が日本人だと、強く思い起こされる。暑かったが、充実した時間を過ごさせてもらった。
「荒馬座」を応援してやってください。
終わった後は、さすがに喉も乾ききって身体がビールを欲しがっていたので、新宿に出てビールのジョッキを何杯か傾け、身体の中にビールを流し込んだ。充実した時間の後の、ビールのうまさのために生きているのかもしれない。
7月26日 矢野
