音楽の部屋
ブラボーでした
2009 年 11 月 11 日 水曜日先日、新宿文化センターへオペラを楽しみに行ってきた。オペラと聞くと、大変高尚な響きがあり、それに行ったとなると文化人の仲間入りをしたように聞こえる。それは夢の話。
実際には、昼間打ち合わせでビールを飲み、ピンクのトレーナーで「オペラって何」という興味本位で脚を伸ばしただけの話である。オペラなんて初めてだし、モーツァルトの「コジ・ファン・トゥッテ」と言われても、何のことやら。とりあえず、桐朋のオーケストラと声楽関係者で創り上げた作品だというので、それではどんなものかと興味を持ったしだいである。
この興味を持つということが大事で、興味を持たなければ自分の世界も広がらないし、何の刺激も受けない。受身の姿勢で生きていても、何も始まらないし、刺激も変化もあったものではない。すべては、「何じゃろう」という興味から始まる。「クラシックなんて」とか「オペラなんて」と言っている人は、自分で人生をつまらなくしている。
クラシック音楽とかオペラをわかる必要はない。自分が何を感じるかだけの話である。クラシック音楽とかオペラを最初から拒否している人は、やはり最初から感じる力や感性のない人だろう。自分から感じることを拒否しているのだから、お話にならない。
興味を持つということは、そこから何かを学ぼうとか、何か参考にしようなどと言う、欲深いことを思わないことである。少し勇気が必要だが興味をもてば、新しい世界に触れることが出来るし、触れれば感じるはずである。それを、労を惜しまずに実行に移すだけの話である。
新宿文化センターに着くと、「あれ、先生なんで」という声があちこちから。そんな声に、めげてはいけない。場違いなどという言葉は、私には通用しない。ひたすら他人の顔は見ずに、席に着き正面を向く。
始めてのオペラだったが、オーケストラもよかった。オーケストラが、正面にデンといないのがいい。正面にオーケストラが展開すると、しっかり聴いていないと怒られそうな気がして力が入りすぎる。それが、少し控えめなのが気に入った。オペラの歌が、あんなに気持ちいいものだとは初めて知った。簡単なストーリーで、演技をしながら楽しそうに歌っている姿が非常にいい。三時間という時間が、あっという間に過ぎていく。
歌舞伎に演奏と歌がついたようなものがオペラかなと、勝手に解釈できるのもいい。誰の解釈が正しいなどというものはない。私がどう解釈しようと、私の勝手である。そう思えるくらい、楽しかった。普段は恥ずかしくて言えないが、「ブラボーでした」と言ってしまおう。オペラになら、ブラボーと言ってもいいだろう。
11月11日 矢野
