音楽の部屋

一流の共通点

2007 年 5 月 22 日 火曜日

ピアノとバスケットボールの共通点といわれても、バイオリンと陸上競技の共通点といわれても、難解な質問である。果たして、音楽とスポーツに共通点はあるのか。

ピアニストでは誰が一流かと聞かれても、これは好みの問題でしょう。私のピアニストの好みは、猫背でピアノにかぶさり身体を揺らしながら時に歌いながら弾くグレン・グールドと、直立不動で仏頂面をさげて弾くウラディミール・ホロビッツです。これは私の好みですから、文句を言わないでください。

しかし、陸上競技でカール・ルイスを超一流ということには誰も異論がないと思います。また、バスケットボールではマイケル・ジョーダンを天才といっても言い過ぎではないでしょう。

さてこの四人を比較してみましょう。ジョーダンがバスケット・コートを自由自在に動き回り、時に空中を舞ってプレーする姿に、あなたは音楽を感じませんか。

私は、ジョーダンのプレーに動きというよりも音楽を感じます。またルイスが走ったり跳んだりするのにも、同じように音楽を感じます。これは断っておきますが、動きのリズムなどではなく、まさに音楽を感じるんです。

グールドのピアノは見ていても充分に楽しいのですが、どの動きも流れるようでピアノの音を消しても、スポーツの動きを見ているようです。まさにアスリートです。ホロビッツは、表面的には非常に動きを抑えて無駄な動きを排除しているようですが、身体内部を細かく精密に動かしていることが伝わってきます。

グールドにしてもホロビッツにしても、そのピアノ演奏が素晴らしいのは言うまでもありませんが、音を消して動きだけ見ても超一流のスポーツマンの動きを見ているようです。

一流は一流を知るといいますが、どんな分野でも一流となると共通する部分があるものだなと思います。二流・三流のうちは、全く違うと思っていることでも、登りつめていけば同じようなことも多いのです。ここのところが理解できるようにならなければ、上達は望めない。

だから、小さなコップの中だけに留まらず好奇心を持っていろんなことに関心を向けていくことです。太平洋は、コップよりも意外と広いんだよ。

矢野

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