音楽の部屋

音楽の原点

2006 年 9 月 28 日 木曜日

アフリカの音楽は、人間のリズムを基にしているといわれることがある。

先日、身障者の陸上の世界選手権でオランダに行った。試合が始まるまでは、選手村から練習会場への往復の日々だった。そんな時、練習が終わりシャトルバスに乗り込んで出発を待っていると、にぎやかなグループがバスに乗り込んできた。バスまでも、何やら歌いながら身体を揺すって歩いてきたグループである。ユニフォームを見ると、南アフリカの選手たち6名くらいである。

バスに乗り込んでも、歌は続く。アカペラで見事なハーモニーである。バスの中は、イギリス始め各国の選手たちが乗っていたが、誰も文句を言わず聴き入っている。感情を込め、顔の表情までも何かを物語るように歌っている。初めて聞く曲で、多分民族音楽だろうと思うが見事なものである。今まで本当に陸上競技の練習をしていたのと疑いたくなる。まあ、練習が終わって、解放されたから歌っているのかもしれない。そのうち歌に乗ってくると、座席から立ち上がり身体を揺すり始めた。彼らは、身体を揺するだけでダンスになってしまう。これは、もっているリズム感が違う。スポーツで勝負をするのは、大変なことだと感じた。

我々が普段聴いている様々な音楽が、何か人工的で冷たいものに感じられた。どう較べても、アフリカ音楽に負けている。アフリカの音楽は、身体に染み付いているというか、魂から響く音楽のように聴き取れた。彼らの生活、歴史、生き様など全てが含まれているのだろう。初めて聞く曲で、歌詞も何もわからないけれど、あまりに直接的に心の中に入ってくる。音楽の原点であり、最終到達点ではないかと思う。

矢野

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