音楽の部屋

音楽演奏にナンバを

2010 年 4 月 11 日 日曜日

新しい年度が始まり、新入生も入ってきて、さあ授業が始まる。いつものことではあるが改めて気合が入る。よし今年は何をしようか、何を試してみようか、ナンバに興味を持つ学生がいるかなと様々な楽しみが頭をよぎる。

音楽の演奏にナンバを応用しようというのは、ずっとやってきた。今年は、それを少し前面に出していこうかとも思っている。音楽の演奏では「全身を使って弾くように」とはよく言われるが、どうすれば全身が使えるかは、具体的な指示はほとんどない。それでは、演奏しようとする者は、悪戯に全身に力を入れるだけで、かえって逆効果である。

全身を使ってというのはナンバ的に考えると、いかに身体の各部位を連動させるかということである。音楽の演奏は、ほとんどが上半身を使って行われる。そこで考えるのは、下半身をいかに演奏に参加さすかということである。棒立ちのままで演奏してもいい音は出ないし、下半身を緩めてもいい音は出ない。下半身を遊ばさないで、上半身をうまく使えるようにするための立ち方を工夫しなければならない。立ち方ひとつで、音は変わってくるものである。それをおろそかにしてはいけない。

また、指で楽器を扱うのであるが、指や腕が自由に動ける姿勢をとっているかどうかも大事である。ナンバ的に考えると、姿勢には静的なものと動的なものがあるが、どちらでも自分にとっての自然体を求めるべきである。演奏でいえば、指や腕が自由に動く自分なりの姿勢を探していくことが大事なのである。人の真似でなく自分なりのということを忘れてはいけない。そう考えると、ピアノなど座って演奏する楽器は、座り方や椅子の高さは非常に重要になってくる。そのときの基準が、指や腕が自由に動くということである。ナンバ式でいう基準がしっかりしていれば、後は自分で探すだけのことである。

それと、楽器の演奏の練習は非常に時間が長い。そうした長時間の練習を行っても身体が故障しない、疲れない腱鞘炎などにならない身体の使い方にしなければならない。それは、身体の各部位を連動させて動かすことはもちろんであるが、体が動きたい自然な方向に動かすことが大事になる。ナンバでは、こうした動きを探していくときに身体と対話をするという。身体との対話がうまくできていれば、悪戯に疲れることもないし、故障を防ぐことも出来る。身体との対話の仕方ということでは、ナンバ式骨体操が一番いいと思う。

そしれ、いい練習が出来たかどうかは、練習が終わったときに練習前よりも身体が生き生きとして元気になっているということが基準になる。

今年の授業は、こういうことをテーマにして進めていこうかと思っている。なんせ音楽大学の体育の先生をやっているのだから、これくらいの楽しみがないとやってられないのです。

4月11日 矢野

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