音楽の部屋
JTアートホールでジュピターを
2008 年 1 月 23 日 水曜日一月の本当に寒い夜に、虎ノ門のJTアートホールにも向かった。バイオリニストの植村太郎からコンサートの誘いの電話があり、予定もあいていたのでひょこひょこ出ていったが、実も凍るほど寒かった。
私は、競技場とか体育館にはシックリくるが演奏会を行うホールには、どうも似つかわしくない。しかし、若い音楽家の応援のためには、そんなことも言っていられない。ただ、JTということで、普段からタバコでお世話になっているので、少しは親しみが持てる。
ジュピター弦楽四重奏団というのは、メンバーを見るとすべて桐朋関係者ではないか。在校生もいれば、卒業生もいる。それにしても豪華な組み合わせである。メンバーは、バイオリンが植村太郎と佐橘まどか、ビオラが原真理子、チェロが宮田大と、それぞれソロでも十分に活躍できるメンバーである。そして、世界を目指すクァルテットということで注目を集めているという。
当日は、ハイドンの弦楽四重奏曲、バルトークの弦楽四重奏曲、ブラームスの弦楽五重奏曲を演奏した。私は、何といってもバルトークが一番面白かった。私は、クラシック音楽に関しては素人である。だから、判断基準は面白かったとか、快かったとか、何かがイメージできたとかである。自分では、それでいいと思っている。素人が、七面倒くさいことをわかる必要はない。単純明快な基準で聴けばいい。
二時間近く音楽を聴くということに集中することは、日常生活でほとんどない。しかし、そんな時間が非常に貴重なものだということを思い知らされた。普段はがさつな自分でも、上質の音楽に二時間近く傾聴していると非常にすがすがしい気持ちになる。これが音楽の持つ、演奏家の持つ力なのかと思い知らされる。何かをしながら音楽を聴いてもこんなことはない。まして、バックグランドミュージックなどは失礼である。音楽を聴くときは、音楽に集中しなければならない。そんな空間は、やはり生の演奏会を聞くことだ。久しぶりに神聖な時間を過ごした充実感があった。
これは運動にも言える。ながら運動では、運動の効果もないし、身体の声も聞こえない。運動するときは、運動に集中しなければならない。我々が、充実感を感じるのは、集中し内なる声に触れたときだけだ。そのためにも、何かをしながらというのは止めよう。
ジュピター弦楽四重奏団は、本当に素晴らしかった。これから、この若いグループの成長を応援しよう。
矢野
