陸上部
ブラジル遠征 2
2007 年 8 月 3 日 金曜日ブラジルのサンパウロの選手村となるホテルに着いた日は、長時間の移動疲れと睡眠不足を補うために、食事を摂ってひたすら休む。ツインの部屋で一緒の白井もあんなに飛行機の中で寝ていたのに、ひたすら眠っている。
翌日からは、競技時間も午前9時過ぎということで午前中に練習を行うことにする。練習会場まで運んでくれるバスが7時半出発で、朝食は6時ということにした。必然的に5時過ぎには起きなければならない。日本とは時差が12時間なので、まったく昼夜が逆転したことになる。出来るだけ速くブラジルでの時間に慣れなければならない。
試合会場となる競技場に練習にいってみると、午前8時過ぎということもあるが気温は10度を下回っている。これでは冬の気候ではないか。ブラジルという実感が湧かない。しかし、周りを見るとジャングルにあるような背の高い樹や鳥がたくさんいそうな樹が一杯である。そんな中で数少ない松の木を見つけるとほっとするのは、やはり日本人の血が確かに流れていると実感できる。松の木もうれしいが、それを見てほっとする自分もうれしい。
競技場は、これが世界選手権の会場かと文句を言わなければ、ごく普通の田舎の古くなった全天候走路の競技場である。寒い中での練習で、ウインドブレーカーを着たままで固まっている身体をほぐすようにゆっくりと行った。身体を目覚めさせることが目的だから、スパイクは履かずアップシューズのみで軽めに行った。
練習が終わりホテルに帰ると、白井はバイオリンの練習で私は読書と次の本の原稿の準備である。これは海外遠征のときのいつものパターンである。白井の生演奏を間近で聴きながら原稿を書くのも、なかなかいいものである。二人とも自分の作業に入り、お互いに干渉しないというのは自然に出来上がった。そうやって午後の時間が流れていく。
ブラジルに来るまでは、食事のことが心配であったが、選手村になっているホテルの食事の美味いこと。肉は美味い、豆やジャガイモも美味い、パンも美味い、もちろんコーヒーも美味い、食事については何も文句はない。ただ水に関しては、やはりミネラルウオーターでなければダメみたいだ。そのミネラルウオーターも配給があるので、心配なし。
しかし、寒い。我々がサンパウロに到着する3日くらい前から寒波に襲われているそうで、競技場や外も寒いがホテルの部屋の中も寒い。一日の最高気温が13度くらいのものである。ホテルの部屋には暖房がないので、白井と二人で何度もシャワーを浴び、シャワーの暖かい湯気が部屋に充満するようにして暖を取っている。われながらいいアイディアであると思う。部屋は暖かくなるし、湿度も上がるので風邪の心配がなくなるのである。
風邪を引いて競技のスタートラインに立てないというのは、競技者として恥ずべきことだ。万全の体調管理を行って競技に望まなければならない。
矢野
