陸上部
ブラジル遠征 3
2007 年 8 月 3 日 金曜日海外での競技会に遠征をすると選手村に入り、そこを拠点に練習会場となる競技場との往復が基本になる。そして、競技会が始まるとメイン競技場との往復に変わる。選手村から出て、観光などというものはないと思わなければならない。競技会で闘いに来ているのだから、当然といえば当然ではあるが。
選手村が街中のホテルの場合は、ホテル周辺を気分転換に散歩することも出来る。しかし、今回はホテルだが、周りには何もなく、うかつに出歩くと危険な場所もあるということで練習以外は基本的にホテル滞在である。
白井とのホテル滞在も慣れてきたので気楽なものであるし、それなりに本や原稿も準備をしてきている。白井は、いつもバイオリン持参で生演奏を聞かせてくれる。そして、二人とも日本からの飲食物を現地に持ち込まないので、現地で出た物に合わすしかない。
しいて言えば、私が免税店で買ってきた酒を飲むくらいのものである。そして、洗濯物は、シャワーを浴びるときに一緒に洗ってクローゼットにでも干しておく。部屋は日本のツインよりも広いし、時間は十分にあるし、それなりに楽しく過ごせるものである。
しかし、ホテルに軟禁状態だから、練習とか試合で外に出るときには、ウキウキとして周りを観察している。サンパウロに来てバスから町並みを見て不思議に思うことがある。結構多くの家の壁に落書きが多いことである。それも絵であったり、文字であったりする。
どう見ても悪戯ではなさそうである。とすると何か。これは単なる私の推測であるが、魔除けではなかろうか。西洋では、刺青も魔除けの意味も持つから、勝手に想像して楽しんでいる。そして、町並みは、レンガやタイルの粉っぽい埃っぽさが漂っている。このように心のほうは、興味津々と好奇心が刺激され元気になる。
身体のほうの変化を見てみると、時差ぼけである。日本とブラジルは時差が12時間あるので、昼夜が逆転している。ブラジルに居て現地になじんだかどうかは、ブラジル時間で動けるようになったかどうかである。
ブラジルに到着してまだ一週間足らずだが、夕方の5時、6時ごろになると強烈に眠くなってくる。これがよくない。日本で徹夜をしようとしての、明け方みたいなものである。その眠気があるうちは、まだ現地時間で動いているのではなく、身体が時差ぼけしているということである。これが海外に出たときの時差ボケチェック法である。
そして、身体に関しては、爪の伸びが遅い。たぶん髪の毛の伸びも遅いはずであるが、チェックがしづらい。爪の伸びが遅いのは、昼夜が逆転したためにホルモンの分泌がビックリして変わったためではないだろうか。これは、単なる憶測であるが、あながち間違ってもいないだろう。我々は、ともすれば頭だけで物事を理解しようとするが、身体は理解するのではなく反応するのである。それはそれで、非常に大事だろうし、正解だろうと思う。
矢野
